金仏壇の種類
~お仏壇の豆知識~
漆塗に金箔押して仕上る金仏壇。
金仏壇は作られる産地によって外観に特徴があり、それぞれの地域で現在に至るまで受継がれて来ました。 また宗派によっても形や塗りに違いがあります。
ぶつだん工房 雅では、名古屋仏壇と言われる金仏壇を製造しております。
こちらでは宗派別にお仏壇の紹介をします。
浄土真宗大谷派(東本願寺・お東)
浄土真宗大谷派(東本願寺・お東)の宗派向けのお仏壇です。
金仏壇の中でも比較的、漆塗り面が多く落着きがあり、漆黒と金箔の色合が趣のある荘厳なお仏壇です。
柱、小柱が黒漆ぬりで、お屋根が巴瓦付で二重に備わっています。
須弥段は段板積みで黒塗り朱筋金具打ち、高欄は朱色でこちらも金具打ちが正式な仕様です。
浄土真宗本願寺派(西本願寺派・お西)
浄土真宗本願寺派(西本願寺派・お西)の宗派向けのお仏壇です。
金仏壇の中でも比較的、金箔面が多く絢爛豪華な荘厳なお仏壇です。
柱、小柱に金箔を押し、お屋根は巴瓦の無い一重の屋根張りを持ち、二重屋根はありません。
小柱の柱間に昇竜・降竜の彫物を入れます。
須弥段は段板積みで、高欄も金箔を押し全体的にきらびやかな造りになります。
浄土真宗高田派
浄土真宗高田派向けのお仏壇です。
全体の作りは『本願寺派』に似ており、一重のお屋根に巴瓦はありません。
柱、小柱に金箔を押し、『本願寺派』と同じく柱間に昇竜、降竜の彫り物をします。
また、小柱に『沙綾形(さやがた)』と呼ばれる独特の彫りを施します。
正面中央のご本尊が安置されるところに唐戸を付け、本体の中柱にも昇竜、降竜の彫り物をするのが特徴です。
須弥段は段板積みで、高欄、柱、段廻りすべてに金箔を押します。
障子・雨戸の戸框まで金箔押し仕上にするのが、正式な使用になりますが、使用時の事を考え、障子部分は金箔の変わりに梨地塗仕上にする事が多くあります。
禅宗仏壇(余宗)
浄土真宗以外の宗派向けのお仏壇です。
曹洞宗、臨済宗、天台宗、浄土宗、日蓮宗、真言宗 など
巴瓦付の一重のお屋根又は、屋根張りを持たず全体が「桝組み」だけで仕上げられている作りになります。
須弥段は色々な型が用いられますが、蓮華彫が基本です。
本体部分についてはうねり欄間と花頭障子が必要で高欄は金箔押し、又は溜色仕様です。